「う、うん?」
目を覚ますと部屋の布団の上で寝ていた。
「おう、めぇ覚めたか」
剣山が言った。
「うっ、わき腹が」
剣山にやられたわき腹がずきずきと痛む。
「まぁ手加減はしたから、骨まではいっちゃいねぇと思うが、少し休んででたほうがいいかもな」
剣山がばつの悪そうな顔をして言った。
「気にすることはないですぞ、犬上殿。やられるこいつが悪いのだ」
祖父が言った。
「私はまだまだでしたね」
「いや、すじはいいと思うぞ、経験地が不足しているがな」
そんな会話をしていると、年配の男が駆け込んできた。
「大変だ、鬼が!2人組みの鬼が村に!若いのが何人かやられた!」
「そうか・・・よし、わしを連れてけ」
「待てよ、あんたが行くことはないだろう」
鬼と戦いに行こうとしている祖父を止め、剣山が言った。
「だが、太郎は万全ではないんだ、私が行かなければ」
真剣な顔をして言う。
「俺がいるだろう?」
剣山が聞いた。
「村のものではない、お前に手を煩わせる気はない」
「なめるなよ、じいさん。俺が戦ってるのは人に感謝されるためじゃない、俺が強くなるためだ。あんたが俺の戦いにとやかく言わなくていい」
剣山がにやりと笑った。
「そうか、すまないな」
祖父もにやりと笑った。
「私も行きます」
太郎が言った。
「そうか、だがお前は見ているだけだからな」
剣山が答える。
「しかし、相手は2人ですよ?何かあったら・・・」
「おいおい、お前も俺をなめているのか?こんなところで、うろちょろしている鬼に俺はやられないよ」
剣山がまたにやりと笑った。
「ふん、こんなもんか。燃えないぜ」
「そう言うなよ、兄者。人間が鬼に勝てるわけないだろう?」
村に行くと2人組みの男たちが、村の若者を切りすてて話していた。
1人は赤髪、もう1人は青髪。どうやら赤髪のほうが兄らしいだがそれ以外は見分けがつかない。
だが、どちらも目がきりっとした美少年だ。
「じゃあ俺が相手してやるよ」
「ああん?またやられるだけだぜ?」
剣山が刀を抜いて構えている。
「こいつらが鬼?」
後ろから太郎が剣山に尋ねた。
「何だお前、鬼を見たことがあるんじゃなかったのか?」
「遠目には見たことがあったんですが、そのときはもっと人間離れしていました」
「ああ、それは・・・」
「おいおい、そんなやつらと俺らを一緒にするなよ」
先ほど兄者と呼ばれた男が間に割り込んできた。
「あいつらは鬼の中でも一部の下級の鬼だ。力はあるが頭がない。
多くのやつらは人間と見た目はたいした違いはないよ。
まぁ俺らはクールに飛び切り上等だけどな」
青髪が自分の頭を指してこちら側に言ってきた。
「おっと話がそれたね。そろそろ始めようか。俺はドラゴ=ファウスト」
赤髪が言った。
「そして俺はレイン=ファウスト。この辺じゃファウスト兄弟って少しは知られていると思うけどね」
青髪だ。
(聞いたことがある、このあたりを荒らしている奴らだ。となり村の1番の強者がまったく歯が立たなかったっていう)
「剣山さんやっぱり私も」
「いいから、見ていろ。俺は犬上剣山だ、いくぞ」
剣山が私の心配をよそに突っ込んでいった。
おまけ
犬「おう、めぇ覚めたか」
桃「ええ、しかしわき腹を叩かれただけで気絶するもんでしょうか?」
犬「それは・・・
木刀の衝撃が体を伝わって脳に達し脳しんとうを・・・ごにょごにょ」
おまけ2
犬「まぁ手加減はしたから」
桃「あれで?ちょっとは力加減を覚えろよ馬鹿」
犬「何か黒いぞお前」
桃「これがナチュラルです」
おまけ3
犬「何だお前、鬼を見たことがあるんじゃなかったのか?」
桃「漫画でなら何度か!」
おまけ4
レ「この辺じゃファウスト兄弟って少しは知られていると思うけどね」
桃(聞いたことがある、変態だって!!)
犬(太郎と気が合いそうだ・・・)
おまけ5 女桃太郎 桃ちゃん
レ「まぁ俺らは飛び切り上等だけどな」
桃「え、いきなりそんなこと言われても・・・でも見てみたい、味わってみたい・・・。え、でも3人で?いわゆる3P?」
犬「またこのネタか・・・」
桃「え!?あなたも入りたいの?」
犬「おい!」
桃「いや、定番ネタにしようと思って」
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